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Google Cloud Professional 認定を全冠した

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はじめに

今月で Google Cloud の Professional 認定資格を全冠しました。

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このブログでは、これから Google Cloud 認定を受験しようと考えている方に向けて、試験で問われる内容や対策について紹介したいと思います。

本記事で紹介する内容は、あくまで個人の所感を交えています。 認定試験は頻繁にアップデートが入るので、最新情報や詳細な出題範囲については公式サイトの 試験ガイド を確認してください。


Google Cloud 認定資格とは

Google Cloud 認定試験 とは、その名の通り Google Cloud に関する技術的な知識とスキルを証明する Google 公式の資格制度で、個人にとってはキャリア形成の礎に、組織にとっては高いスキルを持つチームを構築する指標になると説明されています。

試験の範囲

Google Cloud 認定試験は Job Task Analysis(JTA)と呼ばれる調査に基づいて設計されており、対象分野のエキスパートに必要な知識やスキル、経験を定義し、それをもとに試験範囲が決められています。

各試験で問われる内容は公式サイトの試験ガイドで公開されていて、受験者はガイドを参考に学習を進めることになります。 ガイドに書かれたトピックがすべて出題されるわけではありませんが、基本的にはここで示された内容を理解しておくことが求められています。

試験の形式

試験に合格すると Google からデジタルバッジと証明書が発行され、認定資格保持者として 公式に登録 されます。 認定資格の有効期限は、Professonal 認定の場合は 2 年間 となっていて、維持・更新のためには再認定試験を受ける必要があります。

有効期限が近づくと、90 日前、60 日前、30 日前に更新通知が届く仕組みになっています。

再受験ポリシ

認定試験で不合格になると 再受験ポリシ に基づき、次の試験まで最低 14 日以上の間隔を空ける必要があり、2 回連続で Fail すると 60 日間、3 回連続で Fail すると 1 年空ける必要があります。

なので、受験できるのは 2 年間で最大 4 回 までとなります。

Professional 認定資格

Professional 認定資格は Google Cloud の主要なサービスに関する高度なスキルと知識を持つことを証明する資格です。 Foundational(基礎)Associate(実務) レベルの認定試験よりも難易度が高く、業界での職務経験が 3 年以上、Google Cloud の使用経験が 1 年以上 あることを前提に設計されているため、より高度な専門性と技術理解が必要になります。

2025 年 8 月時点では以下 8 つの試験が全冠の対象とされています。*

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資格試験時間受験料言語
Professional Cloud Architect(PCA)2 時間$200英語 / 日本語
Professional Cloud Database Engineer(PCDE)2 時間$200英語
Professional Cloud Developer(PCD)2 時間$200英語 / 日本語
Professional Data Engineer(PDE)2 時間$200英語 / 日本語
Professional Cloud DevOps Engineer(PCDOE)2 時間$200英語 / 日本語
Professional Cloud Security Engineer(PCSE)2 時間$200英語 / 日本語
Professional Cloud Network Engineer(PCNE)2 時間$200英語 / 日本語
Professional Machine Learning Engineer(PMLE)2 時間$200英語

* 今月に入り Professional Security Operations Engineer(PSOE) が β 版として追加されました。 今後、正式版として提供される予定とのことです。


なぜ全冠しようと思ったのか

全冠しようと思った理由についてです。

僕は昨年度から 株式会社 AbemaTV の Cloud Platform Team というところで、Platform Engineer として ABEMA のインフラ基盤の設計から構築、運用までをエンドツーエンドで担当しています。 Cloud Platform Team 自体は広義的には IDP や CCoE に相当するチームです。

僕自身はこれまで AWS をメインに扱うことが多く、Google Cloud についてはほとんど運用経験がありませんでした。

一方で、ABEMA の主要運用基盤は Google Cloud を採用しているため、業務柄、網羅的にキャッチアップしておく必要があると感じました。

昨年 10 月には Google が主催する Google Cloud Innovators Gym(通称 G.I.G.)という Google Cloud のスキル向上・活用を推進するプログラムにも参加しました。 そこで、Google Cloud 認定試験に初めて挑戦し、PCA / PCD / PDE の 3 つの認定資格を取得しました。

これを機に他の Google Cloud 認定試験も勉強してみようと思い、Professional 資格の全冠を目指すことにしました。

G.I.G. の参加レポートについては こちらのブログ で紹介しています。


学習スケジュールについて

認定試験受験日
Professional Cloud Architect2024 年 11 月 17 日
Professional Cloud Developer2024 年 11 月 24 日
Professional Data Engineer2025 年 1 月 5 日
Professional Cloud DevOps Engineer2025 年 3 月 30 日
Professional Cloud Security Engineer2025 年 5 月 11 日
Professional Cloud Database Engineer2025 年 5 月 31 日
Professional Cloud Network Engineer2025 年 7 月 21 日
Professional Machine Learning Engineer2025 年 8 月 3 日

基本的には受験の 2 週間ぐらい前から勉強を初め、主に出社前後の時間を活用していました。

勉強方法としては以下のルーチンを反復しました。


1. 試験ガイドを読む

試験ガイドには、その分野で問われる内容、出題範囲や割合について記載されています。

exam-guide.png

Google Cloud の認定試験自体は何割以上で合格という明確な記載はありませんが、各セクションでおよそ 7 割程度 Pass する 必要があると言われています。

2. とりあえず模擬問題を解いてみる(ここで Udemy 等も活用した)

Udemy では、よくセールを開催しているので、そのタイミングで購入するのがお勧めです。

Yamamot Maki さんが提供している問題集は、他と比べると少し高めですが、出題範囲が比較的網羅されている印象でした。 X では毎月クーポンも配布されています。

Udemy は公式の問題集ではないので間違っていることも多々あります。 回答を鵜呑みにせず、違和感があれば公式ドキュメントを確認することを強くお勧めします。

3. 試験に出題されるソリューションの関連ドキュメントを読む

公式ドキュメントは 英語版を読む ことを推奨します。 日本語版は誤変換・誤植もあり、文言的におかしい箇所(翻訳しなくて良い箇所まで翻訳されている)が見受けられます。 更新が追いついていない場合もあるので、英語版をベースに、分からない単語は都度翻訳する方が正しく理解できると思います。

4. (知らないものに関しては)Google Cloud Skills Boost の Learning Path でハンズオン

skills-boost-learning-path.png

Google Cloud Skills Boost では、Google Cloud サービスの基本的な使い方や各認定試験の対策をハンズオン形式で学ぶことができます。 実際にコンソールからリソースを作成したり、CLI を使って操作したりできるのでサービスの理解が格段に深まります。

5. 再度模擬問題を解く


1-5 を繰り返して試験で問われる範囲をある程度把握し、自分の知らないソリューションやプラクティスについてはハンズオン形式で一通りキャッチアップしました。 ドキュメントに関しては Pocket に入れておいて、移動の間やカフェに立ち寄ったときなど、時間があればいつでも読めるようにしていました。

試験にもよりますが、ある程度の基礎知識がある人なら 1 週間程度で(人によっては 2-3 日あれば)合格できると思います。

いずれにしても、受かるだけ をゴールにしたくなかったので、時間をかけて一通りハンズオン形式でキャッチアップしたり、プラクティスをまとめたりすることを意識していました。

Google Cloud Skills Boost Learning Path

各 Professional 認定試験対策としておすすめの Google Cloud Skills Boost の Learning Path を紹介します。

その他、Google Cloud の各ソリューションに関する Learning Path も多く提供されているので、興味のある人は挑戦してみると良さそうです。

試験対策サイト

事前に受けておく良い(※非公式含む)問題集をいくつか紹介します。

基本的に各試験ガイドにサンプルの問題が掲載されています。 ただし、15-20 問程度と少ないので、他の問題集も利用することをお勧めします。

非公式な問題集として以下のサイトがあります。 基本英語ですが、割と最新の問題を確認できます。

ただし、解答が間違っていることもあるので注意してください。


受験の流れ

Google Cloud 認定試験を受けるまでの流れについて簡単に紹介します。

以下は 2025 年 8 月現在の情報です。 試験の登録方法は変更される可能性があります。

試験登録について

💡CertMetrics に登録して Webassessor で試験予約する

CertMetrics にアカウントを開設します。

certmetrics.png

ここで 登録する名前は、実際の試験の際に身分証明書として照合 されます。 日本語で登録した場合は、試験の際に運転免許証やマイナンバーカードを提示すれば良いですが、英語で登録した場合はパスポート等、身分証も英語で記載されているものを提示する必要があるので注意してください。

CertMetrics にログインした後は Webassessor という外部サイトから試験を予約します。

webassessor.png

試験会場について

💡 テストセンターとリモートの両方で受験可能

試験はオンサイトとオンライン(OLP)を選択できます。

オンサイトで受験する場合は、テストセンターに出向いて現地で受験します。 Remote Proctored で受験する場合は自宅等でのリモート受験が可能です。

僕は全ての試験 Remote Proctored で受験したので、いくつか注意点を記載します。

1. 自宅環境の整備

Remote Proctored で受験するためには、自宅ネットワークや PC のセキュリティ設定を試験の基準に沿って調整する必要があります。 基準に沿っていない場合、こちらの映像が試験官に送られなかったり、接続が絶たれたりと、様々なトラブルを引き起こします。

また、受験する環境(部屋のレイアウト、近くにあるもの、環境音)も、試験官によって求められる基準がまちまちです。 必要最低限の身分確認で試験を開始してくれる試験官もいますし、周辺環境を PC のカメラに映して、と指示する試験官もいます。

ちなみに僕は浴室で受験しました。 周りに物が少なく、静かなので、試験前の確認をスムーズに済ませることができます。

2. 試験中にトラブルが発生した場合

試験中にトラブルが発生した場合は、サポートと連絡を取ることができますが、基本的に英語でのやり取り になります。

セキュアブラウザのインストール

💡 特殊な WEB ブラウザで受験

試験予約ページから LockDown Browser OEM というセキュアブラウザで受験することになります。

lockdown-browser-oem-install.png

このブラウザを起動すると、他のアプリケーションが全て終了され、画面を切り替えることもできなくなります。

セキュアブラウザは頻繁にアップデートが入るので、前回の試験と間隔が空いている場合はアップデートする必要があります。

試験のコツ

時間配分を意識しすぎなくて良い

Professional 認定試験は 40-50 問で 2 時間と十分に余裕があります。 僕が受験した際は基本的に時間不足になるケースはありませんでした。

試験によっては問題のボリュームはあるものの、設問の大半は 1 問につき 1 - 2 分以内に判断できる内容が中心です。 「後で見直す」ボタンを活用すれば、一度通しで解いてから落ち着いて見直すというスタイルでも十分に間に合います。

迷ったら「シンプルかつ安全な構成」を選ぶ

どの資格でも共通して言えるのは、「よりシンプルで、安全な構成が正解になっていることが多い」という傾向です。 選択肢を読んだときに、明らかに複雑・手動・危険・例外的な方法が混じっていれば、それは消去対象になります。

特に Professional 系では「一貫性のあるアーキテクチャ設計」や「運用上安全な構成」を選べるかどうかが問われるため、一時的に動く選択肢ではなく、本番運用できる選択肢を選ぶよう意識しましょう。

2 択で迷ったら、この観点を使う

  • セキュリティ優先か?
    → 鍵管理が甘い、公開設定が広すぎる構成は避ける
  • 最小構成か?
    → 不要にサービスを重ねていたら落とす
  • クラウドらしい構成か?
    → 明らかにオンプレ的な設計や、手動運用・スクリプト対応は基本的に除外
  • Google Cloud のベストプラクティスに沿っているか?
    → 組織ポリシ、最小権限、マネージド化の考え方を優先する

Professional 認定試験の難易度

受験を通じて感じた個人的難易度と、おすすめの取得順を紹介します。 難易度は、難易度低(★☆☆☆☆)から難易度高(★★★★★)の 5 段階で評価しています。

認定試験難易度おすすめの取得順序
Professional Cloud Architect★★☆☆☆(2)1
Professional Cloud Developer★★☆☆☆(2)2
Professional Data Engineer★★★☆☆(3)3
Professional Cloud Database Engineer★★★☆☆(3)4
Professional Cloud DevOps Engineer★★★☆☆(3)5
Professional Cloud Security Engineer★★★★☆(4)6
Professional Cloud Network Engineer★★★★★(5)7
Professional Machine Learning Engineer★★★★★(5)8

下に行くほど一つの Google Cloud サービスを深掘った内容になるため、より専門的な知識と技術力が求められます。

Professional Cloud Architect / Professional Cloud Developer

PCA と PCD は Google Cloud の網羅的にカバーしているため、出題範囲は他の認定試験に比べて広く浅く扱っているイメージです。 内容や選択肢はそこまで難しくないため、まずはここから始めるのがおすすめです。

Professional Data Engineer

PCA / PCD を取得した上で、その先を目指す場合は PDE がおすすめです。 PDE からは、より実務に近い内容が問われるようになり、BigQuery の周辺知識については深い理解が必要になります。

Professional Cloud Database Engineer

PCDE は Google Cloud のデータベース全般が盛り込まれています。 Google Cloud のデータベースソリューションに関して設計や運用の観点である程度深くまで理解しておく必要があります。

Professional Cloud DevOps Engineer

PCDOE は SRE や Kubernetes を知らない人にとっては難易度の高い部類に入ると思います。 普段の業務からこの辺りに触れている人や PCA / PCD で基礎が身についている人であればある程度対応できる内容にはなっています。

Professional Cloud Security Engineer

PCSE は他の試験と比べてセキュリティに特化した内容が多く、普段触りなれていないとソリューション自体のイメージが湧きづらいため難易度は相対的に高いと感じました。

Professional Cloud Network Engineer / Professional Machine Learning Engineer

PCNE と PMLE は Google Cloud だけでなく、それぞれの分野において専門的な知識が必要になるため、特に難易度が高い試験になっています。 その分野に特化した知識や技術力がある前提で、Google Cloud 特有のプラクティスを理解している必要があります。

特徴として、設問文自体が他の試験に比べて長い 傾向にあります。


こちらのブログ では、各試験毎に押さえておくべきポイントをざっと紹介しているので、受けようと思っているものがあれば参考にしてみてください。


認定試験を通じて

認定資格を取得することのメリット

ここまで試験対策について紹介してきましたが、実際に Google Cloud 認定資格を取得することにどんなメリットがあるのか、所感を交えつついくつか紹介したいと思います。

Google Cloud のナレッジの幅が広がる

Google Cloud 認定試験を受験する最大のメリットは、Google Cloud に関する知識を分野横断で幅広くキャッチアップできる点ではないかと思います。 学習を通じて、クラウド運用する上で欠かせない 設計・運用・セキュリティ・コスト管理といった領域を体系的にキャッチアップできます。

さらに、試験によってはケーススタディが組み込まれており、オンプレミスからのリフト&シフトやハイブリッドクラウド運用といった実務に直結する設計・提案の知識を身につけられます。 実際のシナリオを題材にした問題も多いため、試験対策の過程そのものが実務スキル強化に繋がるのは大きなメリットなのではないかと思います。

普段触れないサービスやソリューションに出会える

試験範囲は非常に広いため、日常業務ではあまり利用していないサービスやソリューションに触れる機会も多くなります。 提案の幅を広げたり、アーキテクチャ設計で新しい選択肢を持てるようになるのではないかと思います。

ドキュメントを読み解く力が身につく

Google Cloud の試験勉強では、公式ドキュメントやホワイトペーパーに多く触れる機会が多くあります。 そのため、膨大なドキュメントの中から必要な情報を探し出し、正しく解釈する力が自然と身に付きます。

これは試験勉強に留まらず、実際の業務でトラブルシューティングや新規ソリューションの導入を行う際にも役立つのではないかと思います。

コミュニティの拡大

Google Cloud 認定を取得すると、同じ資格を持つエンジニアや学習者とのネットワークを広げることができます。

直近開催された Google Cloud Next'25 Tokyo でも認定者のラウンジが設けられており、他社サービスの Google Cloud 導入事例や情報交換、キャリア形成のヒントを得る機会が増えます。

僕は認定資格を取得して以降、LinkedIn 等の SNS を通じて Google Cloud 関連のお仕事のオファーが届くことが増えました。

取得しておくだけで業界全体との繋がりが自然に強まるのではないかと思います。

認定グッズとバウチャー

Google Cloud プロフェッショナル認定資格に合格すると、Certmetrics サイトの Benefits から認定グッズを無料で注文することができます。 マグカップやパーカー、リュック等、様々なグッズが用意されています。

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また、バウチャーとして 50% OFF のクーポンコードが貰えるので、別の認定試験や再受験のために利用することができます。

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認定資格を勉強するときに意識したい注意点

Google Cloud 認定資格はナレッジの体系化とスキル証明に役立つ一方で、そのメリットを最大化できるかどうかは個人の目的や組織の状況によって大きく変わってきます。 資格を取得したからといって自動的に業務やキャリアが大きく前進するわけではなく、学んだことを実務にどう活かすかが重要なカギになります。

ここでは、資格取得に取り組むうえで意識しておきたい注意点や、学習を続けるためのモチベーション維持の工夫についても書いておきます。

サービス成熟度や運用状況によってメリットは変動する

個人的な印象として、Google Cloud 認定試験は 「これから Google Cloud を利用しようとしている人」や「導入を始めたばかりの人」 を主な対象に設計されているように感じます。 そのため、既に Google Cloud を深く理解している人にとっては、新しい学びが少なく物足りなさを感じるかもしれません。

また、運用が成熟している環境では試験範囲の多くが既知の内容となる可能性が高いです。 特に、リフト&シフトやハイブリッドクラウドに関する知識は、既に Google Cloud をメインで運用しているサービスでは業務に直結しにくい可能性があります。

キャリアに直結するとは限らない

よく、資格取得が昇進・昇格・給与アップに結びつくという記述を目にしますが、これは組織次第だと思います。 評価制度に組み込まれていない場合もあるため、資格を万能のキャリアアップ手段と過信しない方が良さそうです。

なので、認定資格による評価を求める場合は、所属組織や上長に予め相談することをお勧めします。

学習のやり方次第で活かし方が変わる

正直なところ Udemy 等のオンライ学習サービス(Google 公認ではない問題集)を使っての短時間習得も可能だと思います。 ですが、本当に業務で活かしたいなら公式ドキュメントの熟読やハンズオンにも積極的に取り組んでおいた方が良いと思います。 どうせ資格勉強に時間をかけるのであれば日々の実務に活かしたいところです。

試験ガイドでは、公式ドキュメントのリンクが記載されていることが多いので、実際に深掘って読んでみることで、これまで触れなかったようなソリューションやプラクティスに出会える可能性があります。

目的意識を持つことの重要性

全冠を目指すのであれば、それなりの「目的意識」や「資格取得の意義」を自分で理解しておくことが重要になるかと思います。 資格取得でバーンアウトに陥らないためにも、"なぜ資格取得するのか" を明確にすることがモチベーション維持に繋がります。

受験関連ツールのいまいちな点

1. 試験予約について

認定試験に関するトラブルは Kryterion のサポート窓口から問い合わせることができます。

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僕は試験を申し込む際に決済システムが正常に動作せず、試験の申し込みができないトラブルに遭遇しました。

サポートチャットから問い合わせたところ、システムが復旧次第連絡をくれるとのことでしたが、その後連絡が来ることはありませんでした。

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結局試験のタイミングを 1 週間ずらすことでしか対応ができず、非常に不便な思いをしました。

試験関連のシステムが CertMetrics と Webassessor、Kryterion と複数に分かれており、どのシステムに問い合わせれば良いのか分かりづらいので、改善を強く要望したいです。

2. Webassessor がかなり使いづらい

試験当日は Webassessor にログインして試験を開始するのですが、とにかくこのツールが使いづらくユーザ体験が悪いです。 自宅のネットワーク環境が良好でも、接続遅延(試験待機時間とは別に画面遷移等に時間が掛かる)によって試験を時刻通りに開始できないことが何度かあり、僕の場合は最大で 20 分以上待たされることもありました。

今回遭遇することはありませんでしたが、他の事例を見ていると向こう都合で受験がキャンセルされてしまったというケースもあるみたいです。

OLP を安心して受けることができないのはストレスでしかありません。


まとめ

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Google Cloud の認定資格を取ったからといって、Google Cloud マスターになれるわけではありません。

が、各サービスの使い方や設計原則を体系的に学べるという意味では、非常に良い入り口だと思います。 実際に試験勉強を通して、Google Cloud のソリューションやプラクティスについて何となくで触っていたものへの理解が深まり、業務の中でも設計や議論がしやすくなりました。

認定資格は万能ではないし、全冠したからといってそれが必ず評価されるとは限りません。 実務の中でどう活かすか、自分自身のモチベーションとしてどう位置付けるかが大事だと思います。

更新は 2 年毎に再受験が必要になるため、継続的な学習とソリューションのキャッチアップが必要です。 良い学び直しのきっかけにもなるので、また時間を見つけて更新できたら良いなと思います。

まだ、Foundational と Associate 試験については未受験なので、時間を見つけて受けてみます。


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ごとれん(@ren510dev
サイバーエージェント 2024 年新卒入社の SRE / Platform Engineer です。 株式会社 AbemaTV Cloud Platform Team にて Google Cloud / AWS / 各種 OSS を用いたマルチクラウド基盤の構築・運用を担当しています。